歯列矯正といえば、金属製のワイヤーで歯を固定する「ワイヤー矯正」が有名ですが、近年注目されているのが「インビザライン矯正」です。
インビザライン矯正には、どのようなメリットがあるのでしょうか。また、デメリットもあるのでしょうか。
今回は、インビザライン矯正の基礎知識やメリット・デメリット、費用相場や注意点について解説します。
インビザライン矯正に興味があるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
インビザラインとは?
アメリカのアライン・テクノロジー社が世界100ヵ国以上に提供している矯正治療法を、「インビザライン・システム」といいます。
取り外し可能な透明のマウスピース型装置を用いて歯並びを整える方法で、ワイヤー矯正のように目立つことがありません。
歯科医院で専用のマウスピースを作製し、1日20時間程度装着します。
1~2週間を目途に新しいマウスピースに取り換えることで、少しずつ歯をずらして歯列を整えます。
治療に使用するマウスピースは、初めにまとめて作製するため、取り替える度に歯科医院へ足を運ぶ必要はありません。
インビザライン矯正のメリット
歯列矯正の方法にはいくつか種類がありますが、インビザラインにはどのような魅力があるのでしょうか。
インビザライン矯正の具体的なメリットを4つご紹介します。
①矯正装置が目立たない
透明で薄型のマウスピースを用いて行うインビザライン矯正には、「装置が目立たない」というメリットがあります。
ワイヤー矯正では装置の金属が悪目立ちしてしまいますが、インビザライン矯正なら周囲の人に矯正治療を受けていることを知られたくないという方でも安心です。
また、マウスピースはワイヤーとは違って取り外しができるため、近距離で人と接する際には、その時だけ外しておくことも可能です。
人と接する機会が多いという方や、矯正治療を受けていることを周囲から指摘されたくないという方は、ぜひインビザライン矯正を試してみてください。
②食べ物が制限されない
矯正装置を取り外せるため、インビザライン矯正では「食べ物が制限されない」という点もメリットだといえます。
ワイヤー矯正では、装置に引っかかったり、装置に色が付いたりする食べ物は避けなければなりませんが、インビザライン矯正では食べ物に制限は設けられていません。
そのため、ガムやキャラメルといった粘着性のある食べ物、カレーやワインといった着色汚れが付着しやすい食べ物も問題なく口にできます。
おせんべいやキャンディーといった硬い食べ物、麺類やほうれん草といった装置に引っかかりやすい食べ物も楽しめるのです。
食事に関するストレスが少ないという点も、インビザライン矯正の大きな魅力だといえるでしょう。
③歯が動く痛みが少ない
マウスピースを用いて段階的に少しずつ歯を動かすインビザライン矯正には、「歯が動く痛みが少ない」というメリットもあります。
インビザライン矯正では、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換しますが、1つのマウスピースで動かせるのは0.25mm程度です。
月に一度、ワイヤーを調整して歯を動かすワイヤー矯正とは異なり、一度に歯が大きく移動することがないため、インビザライン矯正では痛みや違和感が出にくいでしょう。
治療に際して痛みが心配だという方や、違和感の少ない治療を希望している方には、おすすめの矯正方法だといえます。
④ホワイトニングも同時に行える
マウスピースは、インビザライン矯正以外にも「ホワイトニング」で使用されます。
インビザライン矯正で用いるマウスピースの内側にホワイトニング剤を塗布することで、矯正治療と同時にホワイトニングも行えます。
ホワイトニング専用のマウスピースを作製する必要はないため、費用を節約することもできるでしょう。
矯正治療だけでなくホワイトニングも同時に行いたいという方は、歯科医院へご相談ください。
インビザライン矯正のデメリット
多くのメリットがあるインビザライン矯正ですが、デメリットも存在します。
治療を受ける前に知っておきたいデメリットを3つご紹介します。
①仕上がりは歯科医師によって異なる
一般的な矯正とは異なり、インビザラインは特殊な方法で治療を行わなければなりません。
そのため、専門的な知識や技術を持った歯科医師でなければ、インビザラインの治療をスムーズに行うことは難しいといえます。
そもそもインビザラインは、矯正治療の経験が豊富な歯科医師でなければライセンスが付与されない仕組みになっています。
また、ライセンスを付与されていたとしても、治療計画や治療方針は歯科医院に任されているため、仕上がりは歯科医師によって異なります。
インビザライン矯正を希望する方は、一般的な矯正歯科医院はなく、インビザライン矯正を得意とする歯科医師が在籍する歯科医院へご相談ください。
②自己管理を徹底する必要がある
ワイヤー矯正の場合は、一度装置を装着すれば外すことはできません。
自動的に24時間装置を装着することになるため、自己管理を行わずに済むというメリットがあります。
一方、インビザライン矯正の場合は、装置を自由に取り外すことができます。
1日のうち20時間以上マウスピースを装着しなければ効果を得られないため、外したまま忘れてしまうと、スムーズに治療が行えなくなってしまいます。
マウスピースを外せるということはインビザライン矯正のメリットでもありますが、徹底した自己管理が求められるという点に注意が必要です。
③治療を受けられないケースがある
幅広い症例に対応しているインビザライン矯正ですが、歯並びや骨格によっては治療を行えないケースがあります。
また、人によってはインビザライン矯正よりも、ワイヤー矯正のような他の治療方法が適しているケースもあります。
特に以下のような特徴を持つ方は、インビザライン矯正以外の治療方法を勧められる可能性が高いといえるでしょう。
・上下の顎にずれが生じている
・下顎が大きい、もしくは小さい
・歯が倒れる、もしくは噛み合わせが深くなるリスクがある
・埋まっている歯があり、マウスピースを装着できない
自身がインビザライン矯正に適しているかわからないという方は、歯科医院へご相談ください。
歯科医師に歯の状態を確認してもらい、最適な治療方法を選びましょう。
インビザライン矯正の費用相場
歯科治療の中には健康保険が適用されるものもありますが、インビザライン矯正は保険適用外の「自由診療」です。
そのため、費用は全て自身で負担しなければなりません。
インビザライン矯正の費用相場は、以下の通りです。
・検査料:3万円
・インビザライン(部分矯正):20~65万円
・インビザライン(全体矯正):70~100万円
歯科医院によって設定されている料金は異なります。
より詳細な料金を知りたいという方は、インビザライン矯正を行っている歯科医院へご確認ください。
インビザライン矯正の注意点
治療中には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
インビザライン矯正で失敗しないために、知っておきたい注意点をいくつかご紹介します。
食事中はマウスピースを取り外す
マウスピースは長時間装着していた方が効果を得られますが、食事の際には取り外しましょう。
マウスピースを装着したまま食事をすると、傷が付いたり破損したりする可能性があります。
また、食べ物や飲み物の色が付いてしまうこともあるので、忘れずに取り外してください。
マウスピースを定められたタイミングで交換する
インビザライン矯正では、初めに治療計画を決めた上で、使用するマウスピースを全て作製しておきます。
1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、歯を動かして歯列を整えるという方法が採用されているため、同じマウスピースを使い続けていても矯正効果は得られません。
マウスピースを交換するタイミングは歯科医院で教えてもらえるので、定められたタイミングで交換してください。
毎日きちんとマウスピースを装着する
基本的にインビザライン矯正で使用されるマウスピースは、1日20時間以上の装着が必要です。
マウスピースが煩わしく感じて外してしまう方もいますが、装着時間が短ければ十分な矯正効果は得られません。
仕事中や授業中、入浴中や就寝中など、食事以外の時間は全てマウスピースを装着する必要があるのです。
十分な矯正効果を得るためにも、毎日忘れずにマウスピースを装着しましょう。
インビザライン矯正はティコニーデンタルオフィスにお任せください
インビザライン矯正は、担当する歯科医師によって仕上がりが異なります。
また、長期に渡って治療を行うため、信頼できる歯科医院に任せる必要があります。
インビザライン矯正を希望している方は、ティコニーデンタルオフィスへお任せください。
経験豊富な歯科医師が、患者様の希望に耳を傾けながら最適な治療方法をご提案します。