根管治療

2024.01.05

歯髄とは?役割や保存方法、関連する病気や治療方法について解説

歯髄を残す理由や保存方法について解説

歯の治療を受けると、削ったり抜いたりすることがありますが、失われた歯は二度と元には戻りません。

そのため、歯科治療では、天然歯を残す努力が欠かせず、特に「歯髄」の保存には細心の注意が払われます

今回は、歯髄の役割や具体的な保存方法、歯髄に関連する病気や治療方法について解説します。

 

目次

 

歯髄とは?

歯の象牙質の内側にある神経組織のことを、「歯髄」といいます。

神経組織には刺激を脳へ伝達するさまざまな神経が集中していて、歯に栄養や水分、酸素を供給する毛細血管も多く存在します。

歯科治療で神経を取り除くと歯が変色したり、強度が落ちたりするといわれるのは、歯髄を失うことによって、歯に栄養や水分、酸素が供給されなくなることが理由です。

また、神経がないことから痛みが脳に伝わらず、むし歯の発見が遅れることも原因の一つとして挙げられるでしょう。

歯髄が残っていて正常に機能している歯を「生活歯」といい、反対に正常に機能していない歯を「失活歯」といいます。

 

歯髄に関連する病気「歯髄炎」

歯髄に関連する病気として有名なのが、「歯髄炎」です。

歯髄炎とは、どのような病気なのでしょうか。また、どのような方法で治療が行われるのでしょうか。詳しく解説します。

 

歯髄炎の特徴

発生したむし歯を放置すると、細菌が歯の内部にある歯髄にまで到達して「歯髄炎」を起こします。

歯髄炎は段階によって2種類に分けられ、初期は「可逆性歯髄炎」ですが、進行すると「不可逆性歯髄炎」になります。

可逆性歯髄炎の段階では歯にしみる程度の症状しか現れず、歯髄を除去せずとも回復する可能性がありますが、不可逆性歯髄炎まで進行すると強い痛みを感じることが多く、歯髄を取り除かなければ回復は見込めません。

歯髄炎を放置すると、失活歯となって「歯髄壊死」と呼ばれる状態になり、回復や再生はできなくなってしまいます。

歯髄炎を発症したら、早急に歯科医院で治療を受けてください。

 

歯髄炎の治療方法

不可逆性歯髄炎まで進行した場合は、問題となっている歯やその周辺に麻酔を施し、歯の内部の歯髄を取り除く「抜髄」を行います。

歯髄を取り除くと歯の内部に空洞ができてしまうため、細菌が入り込まないように、ゴム状の物質で空洞を塞ぐ処置が行われるのが一般的です。

構造的に弱くなってしまうため、歯の強度が落ちて破折(歯が割れること)しやすくなりますが、歯髄炎を悪化させないためには必要な措置です。

歯髄炎だと診断を受けたら、歯科医院で治療を受けて少しでも早く治療を完了させましょう。

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歯髄がなくなることで考えられるリスク

歯髄を失うリスク

保存が大切だといわれていますが、歯髄がなくなると具体的にどのようなリスクが考えられるのでしょうか。

歯髄を失うデメリットをご紹介します。

 

歯が折れやすくなる

木が根から栄養を補給するように、歯もまた、歯髄から栄養を補給しています。

歯に栄養や水分、酸素を供給する毛細血管が集中する歯髄がなくなると、歯がもろくなってしまいます。

歯の根元まで割れやすくなり、食いしばりを行ったり、硬いものを噛んだりした際に折れてしまうことも珍しくありません。

折れた歯を治す方法はないため、歯科治療の際には極力歯髄を残すことが大切です。

 

口内トラブルに気付けなくなる

神経組織が集中する歯髄がなくなると、痛みを感じなくなります。

痛みがないというとメリットのように思えますが、思わぬ危険が潜んでいます。

人は痛みによって体に異常が起こっていることに気付くため、歯髄がなくなってしまうと、むし歯や歯周病といったトラブルが発生していても気付けなくなってしまうのです。

気付いたときにはかなり進行していたということもあるので、痛みを感じないということはデメリットだといえます。

歯髄を抜いてしまった場合には、むし歯や歯周病の早期発見を目指すために、定期的に歯科医院で検診を受ける必要があります。

 

見た目が悪くなる

歯髄がなくなって歯に栄養が行き届かなくなると、もろくなるという他にも見た目が悪くなってしまいます。

歯の代謝能力が失われることで、黄色や茶色、灰色や黒色に変化して、審美性が損なわれてしまうのです。

歯髄をなくしたことで変色した歯は、ブラッシングやホワイトニングといったケアでは白くすることができません。

歯を白くしたい場合には、「ウォーキングブリーチ」と呼ばれる特殊な方法で、歯の内部から漂白する方法が取られます。

一度変色した歯を白くすることは簡単ではないので、歯髄炎になる前に予防することが大切です。

 

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「歯髄保存療法」とは?

歯髄保存療法について

歯髄を残すための方法として注目されているのが、「歯髄保存療法」です。

歯髄保存療法の特徴やメリット、注意点をご紹介します。

 

歯髄保存療法の特徴

細菌が感染した部分だけを除去して、歯の神経をなるべく残す治療方法を「歯髄保存療法」といいます。

歯の根元を治療する方法には「根管治療」もありますが、この方法では、生きている神経部分も全て取り除かれてしまいます。

生きている神経を残したい場合には、歯髄保存療法が有効です。

歯髄保存療法は難易度が高い治療方法でしたが、近年は精度が上がっているため、高確率で神経を残すことが可能だといわれています。

 

治療を受けるメリット

歯を失った場合は人工歯で補うことができますが、機能面でも審美面でも天然歯にはかないません。

歯髄保存療法で生きた神経を残すことで歯の寿命が伸びるため、天然歯を健康な状態で長く保てます。

また、歯髄保存療法で治療を行うことで、問題となっている歯だけでなく、周囲の歯の健康を守ることにも繋がります。

入れ歯やブリッジといった義歯は他の健康な歯を支えとして装着するため、天然歯の負担となったり、義歯を取り付けるために天然歯を削ったりしなければなりません。

他の天然歯を守るという意味でも、歯髄保存療法は有効だといえるでしょう。

 

治療を受ける際の注意点

自身が希望したとしても、必ずしも歯髄保存療法が受けられるとは限りません。

むし歯や歯周病の進行度合いによっては、神経をすべて取り除かなければならないケースもあるのです。

細菌感染が歯の根元や内部にまで広がっている場合は、神経を残せる確率が低くなります。

無理に残してしまうと感染拡大を防ぐことができず、かえって悪化してしまうこともあるため、この場合は根管治療が行われます。

また、歯髄保存療法は保険が適用されないという点にも注意が必要です。

治療費は全額自己負担となってしまうため、費用の支払いについてもよく確認しておきましょう。

 

ティコニーデンタルオフィスの治療方法

ティコニーデンタルオフィスの根管治療

可能な限り患者様の天然歯を残すために、ティコニーデンタルオフィスでは、以下の取り組みを実施しています。

・歯科用CTの導入

・マイクロスコープの使用

・機械と器具の併用

 

当院では、三次元の立体画像を撮影できる歯科用CTを導入して、歯の状態を診断してから治療に臨みます

歯の根の数や形を正確に把握することで、より精密な根管治療が可能となります。

また、マイクロスコープを使用することで、視野を20倍にまで拡大して小さなむし歯の発見に繋げたり、治療で歯を削る範囲を最小限にとどめたりといった工夫を凝らしているのも特徴です

経験豊富な歯科医師が、機械だけでなく器具を使用して細かく歯を削ることで、患者様の健康な天然歯を最大限残します。

 

歯髄を残す治療を希望される方はティコニーデンタルオフィスへ

失われた歯は二度と元には戻らないため、天然歯を少しでも多く残す努力が必要です。

歯を削ったり、抜いたりすることを避けたいという方は、歯髄保存療法を採用している歯科医院を頼りましょう。

歯髄を残す治療を希望される方は、ティコニーデンタルオフィスへご相談ください。

患者様の状態に合わせて、歯科医師が天然歯を残せるよう、細心の注意を払って治療を行います。

治療後のメンテナンスや予防歯科にも力を入れていますので、お気軽にご相談ください。

 

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