歯の痛み

2024.04.22

歯槽膿漏とは?原因や症状、治療方法や歯肉炎・歯周炎との違いについて解説

歯槽膿漏や歯周病について解説

歯茎が腫れて痛い、近頃口臭が気になるという方は、歯茎にトラブルが起こっている可能性が高いといえます。

歯周病ではないかと疑っている、歯槽膿漏ではないか不安だという方は、早急に歯科医院を受診しましょう。

今回は、歯槽膿漏(歯周病)について解説します。 原因や症状、治療方法や歯肉炎・歯周炎との違いについても併せてご紹介します。

 

目次

 

歯槽膿漏とは?

歯周組織に生じる細菌感染症を「歯周病」といいます。「歯槽膿漏」とは、歯周病がかなり進行した状態を指します。

現代人の生活習慣病のひとつに数えられている歯周病は、毎日の生活の中でゆっくりと進行する病気です。

歯垢(プラーク)で細菌が繁殖することで歯茎に炎症が起こり、初期には自覚症状がないものの、進行すれば歯茎に腫れや痛みが起こります。

歯槽膿漏の段階になると、歯茎から血や膿が出て、歯そのものが抜け落ちてしまうこともあるでしょう。

歯周病は、放置すれば深刻な事態を招きます。

歯槽膿漏の段階まで悪化すると治療も大掛かりになってしまうため、歯周病を発症していると気付いたら、早急に歯科医院で適切な処置を受けましょう。

 

歯肉炎・歯周炎との違い

歯周病は、進行の度合いによって2つの段階に分かれます。初期は「歯肉炎」といい、症状は歯茎だけに限定されます。

歯茎に腫れが起こったり、ブラッシングの刺激を受けると出血したりしますが、正しい方法でケアを行えば改善が見込めるでしょう。

歯肉炎が進行すると「歯周炎」になり、症状は歯茎だけではなく、歯根膜や歯槽骨といった歯周組織にまで広がります。

歯茎から血だけでなく膿が出たり、歯がぐらつくようになったり、口臭が強くなったと感じることもあるでしょう。

さらに歯周炎が進行すると、「歯槽膿漏」になります。

歯周炎と歯槽膿漏は同じだという考え方もありますが、歯槽膿漏は歯周炎がさらに悪化した状態を指すことが多いです。

歯肉炎や歯周炎、歯槽膿漏は進行段階を示し、いずれも歯周病であることに変わりはありません。

 

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歯槽膿漏(歯周病)の原因

歯槽膿漏の原因とは

歯周病は国内でも発症する方が多い身近な病気ですが、具体的にどのような原因で発症するのでしょうか。

歯周病になる原因と、歯槽膿漏まで進行する原因について解説します。

 

歯周病になる原因

歯肉炎や歯周炎、歯槽膿漏を含む歯周病の直接的な原因は、「歯垢(プラーク)」にあります。

プラークとは、生きた細菌の塊で、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」に潜んでいます。

プラークの中で細菌が繁殖し、毒素を出すことで歯茎に炎症が起こり、歯周病を発症するのです。

どんなに注意深くデンタルケアを行っていても、プラークは気付かないうちに蓄積してしまいます。

柔らかいプラークのうちであればブラッシングで除去できますが、プラークが固まった歯石の状態になると、歯科医院で専門の器具を使用して除去する必要があります。

歯周病を予防したいという方は、デンタルケアを丁寧に行うことはもちろん、定期的に歯科医院でプラークや歯石を除去してもらってください。

 

歯槽膿漏まで進行する原因

歯肉炎を放置すると、歯周炎まで進行し、歯槽膿漏の状態まで悪化してしまいます。

歯槽膿漏まで進行する主な原因は、デンタルケアが不十分であることや、歯科医院で適切な治療を受けないことにありますが、年齢も関係しています。

年齢を重ねると体の免疫機能が低下するため、細菌への抵抗力が弱まり、歯周病を発症したり悪化したりするリスクが高まるのです。

歯茎の新陳代謝が低下することで、侵入した細菌を排除することが難しくなり、炎症でダメージを負った歯周組織の修復も難しくなります。

また、加齢によって歯茎を支えるコラーゲンの量が減少するため、弾力やハリが失われて、歯周病が進行しやすくなるでしょう。

歯周病は若い方にもみられる病気ですが、特に40代を過ぎたら発症に注意してください。

歯周病についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。

歯周病の原因とは?進行の流れや発症しやすい方の特徴、予防方法などをご紹介

 

歯槽膿漏(歯周病)の主な症状

歯槽膿漏の症状

歯周病の症状は、進行度によって異なります。歯槽膿漏の段階まで進むと、どのような症状が現れるのでしょうか。

軽度から重度まで、それぞれの段階の主な症状をご紹介します。

 

軽度

初期の歯肉炎の段階では自覚症状に乏しく、痛みや違和感を覚えることは少ない傾向にあります。

歯周病を発症しても、まだ軽度の状態であれば、進行を止めて症状を改善できる可能性が高いといえます。

軽度の主な症状は、以下の通りです。

・歯茎に赤みがある

・歯茎に軽い腫れが起こる

・歯と歯の間にある歯肉が膨らむ

・プラークが溜まりやすくなる

・刺激を与えると出血することがある

 

 

中等度

歯周病が歯周炎の状態まで進行すると、自覚症状が現れます。

中等度になると自力での改善は難しいものの、歯科医院で適切な治療を受けることで改善が期待できます。

中等度の主な症状は、以下の通りです。

・歯茎の色が赤や紫色になる

・歯茎から血や膿が出る

・歯石が溜まりやすくなる

・歯肉の位置が下がり、歯と歯の間に隙間ができる

・口臭がある

 

 

重度

歯周炎がさらに進行して歯槽膿漏の段階まで悪化すると、自覚症状が現れるだけでなく日々の生活にも支障が出ます。

トラブルは口腔内にとどまらず、全身の健康リスクも上昇し、心臓病や動脈硬化を発症する可能性が上がります。

重度の主な症状は、以下の通りです。

・強い痛みを感じる

・歯並びが悪くなる

・歯がぐらついて抜け落ちてしまう

・口臭が強いと感じる

・頭痛がする

 

 

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歯槽膿漏(歯周病)の治療方法

歯槽膿漏の治療方法

初期の段階であれば症状の改善が見込めますが、歯周炎まで進行すると適切な治療が必要となります。

初期の段階であっても、しっかりと歯周病の進行を止めたい場合には、歯科医院で治療を受けることをおすすめします。

歯科医院では、具体的にどのような治療が受けられるのでしょうか。詳しく解説します。

 

基本治療

歯科医院では、歯周病の改善にまずは「基本治療」が行われます。

検査とカウンセリングを行い、歯周病の状態を確認した上で、毎日のデンタルケアの中でプラークを除去できるようにブラッシング指導が行われます。

丁寧なブラッシングができなければ、治療を行ってもまた繰り返し再発してしまうので、歯科医院の指導をしっかりと覚えておきましょう。

基本治療では、ブラッシングの指導の他にも、専用の器具を用いて歯の表面に付着しているプラークや歯石の除去が行われることもあります。

ブラッシングでは除去できないプラークや歯石を除去してもらえるので、自身の力だけでは除去が難しいという方は、歯科医院を受診してください。

 

外科治療

基本治療だけでは改善が見込めないほど歯周病が進行している場合は、外科治療が行われることがあります。

外科手術は主に2種類あり、歯石の除去を目的とした手術と、破壊された骨を再生する手術に分かれます。

歯茎を切開して歯根に付着した歯石を除去する治療方法が「フラップ手術」。 歯槽骨が溶けてしまっている場合に、骨を再生する治療方法が「歯周組織再生療法」です。

上記の他にも、GTR法やエムドゲイン法といった様々な外科手術方法があり、一人ひとりの症状に合わせて適切な治療が選択されます。

外科治療でも改善が見られない場合は抜歯が行われ、入れ歯やブリッジ、インプラント治療へと移ることもあります。

歯科医師とよく相談した上で、適切な治療方法を選択しましょう。

 

歯周病についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。

歯周病の治療法とは?進行度による治し方の違いや費用の目安をご紹介

 

歯槽膿漏(歯周病)の予防方法

一度発症すると完治が難しいのが、歯周病です。

初期の段階であれば改善も見込めますが、歯槽膿漏まで進行すると外科手術を行わなければ改善できないケースもあります。

歯周病の予防方法を知って、日頃から発症しないように注意することが大切です。

 

歯科医院で定期検診を受ける

歯周病予防で最も重要だといわれているのが、定期的にメンテナンスを行うことです。

毎日丁寧にデンタルケアを行うことも大切ですが、自力で除去できないプラークや歯石を除去するために、歯科医院で定期検診を受けることをおすすめします。

歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使用して隅々まで丁寧にプラークや歯石を除去してくれるので、磨き残しが発生していても歯周病を発症するリスクが下がります。

3~6ヵ月に一度を目安に歯科医院を訪れて、歯のクリーニングを受けると良いでしょう。

 

正しい方法で口腔内のケアを行う

毎日ブラッシングを行っていても、正しい方法でなければ意味がありません。

歯と歯茎の間にプラークや歯石が付着していると、歯周病の原因となります。

歯の表面だけでなく、歯と歯茎の間も丁寧にケアできるよう、正しいブラッシングの方法を身につけましょう。

ブラッシングだけではケアが難しい場合には、デンタルフロスや歯間ブラシを使用してください。

正しいブラッシングの方法は歯科医院で指導してもらえるので、定期健診の際に指導してもらうことをおすすめします。

 

生活習慣を改善する

歯周病の予防や改善には、生活習慣を見直すことも大切です。

食事の際にはしっかりとよく噛んで、唾液の分泌を促しましょう。唾液が分泌されると細菌が洗い流されて、口腔内を清潔に保てます。

糖分の多い食べ物を口にするとプラークが発生しやすくなるので、食べ過ぎには注意してください。

喫煙の習慣があるという方は、禁煙することをおすすめします。

喫煙により歯肉の血流が低下し、歯周病菌が増えて歯周組織の免疫力が低下すると、歯周病を発症したり悪化したりするリスクが上昇します。

すぐに禁煙することは難しいという場合には、本数を減らしたり禁煙外来を受診したりして、少しずつ喫煙の習慣を失くすようにすると良いでしょう。

 

歯槽膿漏にお悩みの方はティコニーデンタルオフィスへご相談ください

歯周病が悪化して歯槽膿漏の段階まで進行すると、日常生活にも悪い影響を及ぼします。

口腔内だけのトラブルにとどまらず、心臓病や動脈硬化といった全身のトラブルに発展する可能性もあるので、歯周病の発症に気付いたら早急に適切な治療を受けましょう。

歯槽膿漏にお悩みの方は、ティコニーデンタルオフィスへご相談ください。

日本歯周病学会認定医である歯科医師が、基本治療をはじめとした適切な治療方法で歯周病の改善に努めます。

 

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