天然歯のような噛み心地や見た目を再現できることから人気が高まっているインプラントですが、老後は悲惨だという噂があります。
老後に治療を受けると、どのような問題が起こるのでしょうか。
また、悲惨だといわれる原因は何なのでしょうか。
今回は、インプラントのリスクやデメリットについて解説します。
メリットや注意点もご紹介しますので、治療を希望しているという方はぜひご一読ください。
インプラントとは?
歯を失った箇所の顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込み、人工歯を取り付ける治療方法を「インプラント」といいます。
人工歯根には、人体との親和性が高いチタンが採用されるため、骨と一体化してしっかりと固定されます。
また、人工歯には審美性と耐久性に優れたセラミックが採用されることから、天然歯と変わらない見た目や機能を取り戻せるという点が魅力です。
入れ歯やブリッジのように他の歯に負担をかけずに済むため、口内環境を健康的に維持できるという点も大きなメリットだといえるでしょう。
老後のインプラント治療のデメリット
老後にインプラントの治療を受けると、様々な問題が起こる可能性があります。
治療を受ける前に、どのようなリスクやデメリットが想定されるのか把握しておきましょう。
①要介護になった場合の通院が難しい
老後に要介護や寝たきりの状態になると、歯科医院への通院が難しくなります。
定期的にメンテナンスを受けないと、むし歯や歯周病を発症する可能性が高くなり、悪化すると顎の骨が溶けてインプラントを維持することが難しくなってしまいます。
通院が難しい場合は訪問歯科を利用して治療を受けることもできますが、インプラントのメンテナンスや除去には対応できないというケースがほとんどです。
インプラントの治療には専用の器具が必要となるため、要介護や寝たきりになると治療を受けたり、維持したりすることは難しいといえるでしょう。
②認知症になるとインプラントの維持が難しい
要介護や寝たきりになった場合と同様に、認知症を発症しても通院が難しくなります。
認知症を発症すると、自発的に日々のケアを行ったり、定期検診を受けたりすることが難しくなるケースもあります。
また、痛みがあっても我慢し続ける方が多く、口腔内で問題が発生していても積極的に歯科医院を受診する方は少ないため、インプラントを維持することは難しいといえるでしょう。
周囲が歯科医院を受診するよう勧めたとしても、治療の必要性を理解できずに拒否する方も少なくありません。
③外科手術を受ける体力がない
外科的な処置を伴うインプラントの治療では、手術に耐えられる体力が必要です。
人工歯根を埋め込むために顎の骨に穴を開ける必要があり、インプラントの治療では例外なく外科手術が行われます。
高齢になると体力が減ってしまう上に、持病を抱えていたり、薬を服用していたりする方が少なくありません。
手術自体は抜歯と同程度で、入院を伴うような大掛かりなものではありませんが、そもそも手術自体を受けられないケースもあるでしょう。
手術を受けられたとしても、その後、メンテナンスのために通院することが可能であるか考慮しておく必要があります。
④治療費の支払いが難しい
基本的にインプラントの治療は自由診療であるため、健康保険は適用されません。
歯1本あたり30~50万円程度の治療費がかかり、その全てが患者様の自己負担となります。
年金受給額の減少や、医療費の負担額が増加するといった昨今の事情を考慮すると、支払いが難しいという方もいるでしょう。
保険診療で治療が受けられる入れ歯やブリッジの方が適しているケースもあるので、インプラントを希望する方は、治療費の負担についても考慮しておくことが大切です。
⑤治療を受けられないケースがある
年齢を重ねると骨が痩せ細り、顎の骨が薄くなってしまいます。
インプラントでは顎の骨を土台として人工歯を取り付けるため、骨量が足りていない場合は、そもそも治療を受けられない可能性があるのです。
また、高血圧や糖尿病といった疾患を抱えている場合も、手術中や手術後のリスクが高まるため、治療を断られるケースがあるでしょう。
顎の骨が薄かったり、骨量が足りていなかったりする場合は「骨再生療法」で対応できる可能性があります。
インプラントの手術以上に健康状態が重視されるため、対応可能であるか否かは歯科医師に確認してください。
老後のインプラント治療のメリット
リスクやデメリットを知ると治療を受けることが怖くなりますが、メリットもたくさん存在します。
失った歯をインプラントで補うと、老後にどのようなメリットが得られるのでしょうか。
詳しく解説します。
口腔機能の低下を防げる
食事の際に食べ物を噛んだり、会話の際に言葉を発したりと、口を使って動作を行う機能を「口腔機能」といいます。
年齢を重ねると、噛む力が弱まって上手く食事ができず、栄養不足に陥ることがあります。
また、咀嚼が不十分であると消化が不十分になり、消化器官へ負担をかけてしまうことにもなるでしょう。
全身に悪影響を及ぼすため、健康を維持するには口腔機能の低下を防ぐことが大切です。
インプラントによって丈夫で健康な歯を手に入れることで、口腔機能の低下を防げるでしょう。
食事を楽しめる
歯がない状態が続くと、歯ごたえのある食べ物や粘着性がある食べ物は口にすることが難しくなり、食事自体が楽しくなくなってしまいます。
入れ歯やブリッジでも歯の機能をある程度取り戻せますが、外れたり、破損したりする心配を抱えたままでは、食事を十分に楽しめないでしょう。
インプラントは顎の骨を土台として強固に固定されているため、簡単に外れたり、破損したりすることはありません。
食べ物にも制限はないので、天然歯と同様に食事を楽しめます。
会話を楽しめる
歯を失った状態で言葉を話そうとすると、上手く発音できないことがあります。
口が開けにくくなったり、審美性が損なわれたりするため、会話を楽しめなくなってしまうでしょう。
口元にコンプレックスを抱えていると、人前に出ることが嫌になってしまう方も少なくありません。
インプラントは天然歯に近い構造であるため、違和感が少なく、円滑に会話を行うことができます。
老後にも積極的にコミュニケーションを楽しみたいという方は、インプラントを検討しましょう。
外見を若々しく保てる
審美性が高いインプラントには、外見を若々しく保てるというメリットもあります。
人工歯に用いられるセラミックは、歯の形だけでなく色合いも調整できるため、他の健康な歯に馴染むように人工歯を作製してもらえます。
自然で美しい歯を再現できることから、見た人に昔と変わらない若々しい印象を与えられるでしょう。
入れ歯のように金具が見えてしまうこともないので、口元を自然な形で美しく見せたいという方にはインプラントがおすすめです。
老後に「悲惨だ」と後悔しないためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
最後に、把握しておきたい治療の注意点をいくつかご紹介します。
インプラント治療を専門とした歯科医院を選ぶ
外科手術を必要とするインプラントは、歯科医師に高度な知識や経験が求められる治療です。
特に高齢者の方が治療を受ける場合は、骨粗しょう症や歯周病を発症していないか事前にチェックして、慎重に治療を進める必要があります。
顎の骨の厚みや骨量が十分でない場合は、インプラントの前に骨再生療法のような他の治療を優先的に行わなければならないケースもあるでしょう。
高度な治療が行える歯科医師は限られているので、インプラントを専門とした歯科医院を選ぶことが大切です。
通院しやすい歯科医院を選ぶ
インプラントの治療は、人工歯を取り付けて終わりではありません。
長持ちさせるには、治療後にも定期的にメンテナンスを受ける必要があります。
人工歯自体がむし歯になることはありませんが、歯と歯茎の間に汚れが溜まると、歯周病を発症することがあります。
メンテナンスを怠るとインプラントの維持が難しくなるので、無理なく通院できる距離にある歯科医院を選んで、定期的に検診を受けましょう。
持病がある場合はかかりつけ医に相談する
年齢を重ねると体に様々な変化が現れるため、持病を抱えている方も少なくありません。
高血圧や糖尿病、心臓病といった持病を抱えている場合、治療のリスクが高まります。
安全に外科手術を行うためにも、持病を抱えている方は事前にかかりつけの医師に相談しておきましょう。
疾患の種類によっては、インプラントの治療自体が受けられないと判断されることもあるので、かかりつけ医と歯科医師との連携が必要です。
インプラント治療はティコニーデンタルオフィスへお任せください
老後にインプラントの治療を受けるとリスクもありますが、食事や会話を楽しめる、外見を若々しく保てるといったメリットも得られます。
丈夫で長持ちする歯を手に入れたいという方は、老後を待たずに治療を受けることを検討しましょう。
インプラント治療は、ティコニーデンタルオフィスへお任せください。
当院では日本口腔インプラント学会の専修医である院長が、患者様に最適な治療方法をご提案します。
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