思い当たる原因がないにもかかわらず、親知らずに痛みを感じると不安を覚えます。
親知らずに痛みが生じるのは、なぜなのでしょうか。
また、痛みを放置しても良いものなのでしょうか。
今回は、親知らずに痛みが起こる原因について解説します。
放置するリスクや治療方法、痛みの予防方法もご紹介しますので、原因がわからずに不安を感じているという方は、ぜひご一読ください。
親知らずが痛いのはむし歯のせい?
親知らずに痛みを感じる場合は、むし歯である可能性が高いといえるでしょう。
しかし、むし歯以外の原因も考えられます。
まずは、親知らずに痛みが生じる原因について解説します。
親知らずはむし歯になりやすい
手前から数えて8番目の歯にあたる親知らずは、口の中で最も奥に位置します。
加えて頬の肉に近く、歯ブラシの毛先が届きにくいという特徴があります。
歯ブラシでのブラッシングが行いにくいことから、汚れや歯垢(プラーク)が溜まりやすく、むし歯になりやすいのです。
親知らずが真っ直ぐではなく、真横や斜めに向いて生えてしまっている場合は、特にケアが難しいといえるでしょう。
むし歯だけでなく歯周病を発症するリスクも高いため、清潔に保つためには、より一層丁寧なケアが求められます。
痛みの原因がむし歯だとは限らない
親知らずが痛む場合はむし歯である可能性が高いものの、それだけが原因だとは限りません。
歯の周囲に汚れが溜まり、細菌が繁殖することで歯茎に炎症を起こす「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」も原因の一つに挙げられます。
智歯周囲炎を発症すると、歯茎に腫れや痛みを引き起こします。
以下にあてはまる方は、むし歯だけではなく、智歯周囲炎を発症している可能性も疑いましょう。
- ・親知らずの周囲が腫れている
- ・口を開閉しにくい
- ・親知らずの周囲に膿が溜まっている
- ・歯茎に強い痛みがある
親知らずのむし歯を放置してはいけない理由
むし歯を発症した場合は、ある程度放置しても良いものなのでしょうか。
親知らずのむし歯を放置することで起こり得る問題について解説します。
①むし歯が進行する
痛みの原因がむし歯にある場合、放置すると症状が進行して悪化してしまいます。
むし歯は自然治癒が期待できない病気であるため、放置していると歯に穴が開いたり、ボロボロになって最終的に歯を失ったりするリスクがあります。
また、血管に細菌が侵入すると、「菌血症(きんけつしょう)」を引き起こして全身に炎症を起こすケースがあるため、注意が必要です。
むし歯は症状が進行するほどに大掛かりな治療が必要となるので、発症に気付いたら放置せず、早急に歯科医院を受診しましょう。
②周囲の歯もむし歯になる
むし歯を放置していると、細菌が隣の歯を侵食してしまいます。
発症した歯だけでなく周囲の歯もむし歯にしてしまう可能性があるので、放置せずに早急に歯科医院で治療を受けましょう。
一度むし歯を発症すると、隣の歯を侵食し、さらに周囲に広がるといった連鎖が起こります。
親知らずだけでなく口腔内の全ての歯がむし歯になるリスクが高まるため、一刻も早く治療を受ける必要があるのです。
③痛みや腫れ、口臭が強くなる
親知らずがむし歯になると、歯がボロボロになるというだけでなく、炎症が起こって痛みや腫れなどの症状が現れます。
また、膿が溜まることで、口臭が強くなるケースもあるでしょう。
初期の段階であれば自覚症状に乏しいものの、むし歯が進行すると様々な弊害が現れます。
痛みや腫れが気になって食事をとれない、口臭が気になって人と話すことを苦痛に感じるなど、日常生活にも支障をきたす可能性があります。
自覚症状が現れる頃にはむし歯がかなり進行している可能性が高いので、早急に歯科医院を受診してください。
④むし歯以外の疾患につながる
細菌が血管に侵入すると全身に炎症を起こすと説明しましたが、具体的には以下の病気を発症するリスクが高まります。
- ・副鼻腔炎
- ・骨髄炎
- ・脳梗塞
- ・心筋梗塞
副鼻腔や骨髄に細菌が到達すると、副鼻腔炎や骨髄炎を引き起こします。
また、脳梗塞や心筋梗塞のような深刻な病気を引き起こす可能性もあるので、細菌の影響が口腔内に留まっているうちに適切な治療を受けましょう。
親知らずのむし歯の治療方法
歯科医院では、具体的にどのような方法で親知らずのむし歯を治療するのでしょうか。
抜歯する場合としない場合の、2つのパターンをご紹介します。
親知らずを抜歯する場合
患者様の歯の状態によって異なりますが、基本的に親知らずがむし歯になった場合は「抜歯」が行われます。
抜歯せずに治療を行っても、親知らずはそもそもケアが難しい歯であるため、むし歯を再発する可能性が高いからです。
歯を失うというと不安に感じる方もいますが、親知らずは本来「なくても問題ない」と考えられている歯です。
顎が小さい現代人は、28本の歯があれば機能性に不自由はないと考えられているため、抜歯しても困ることはないでしょう。
無理に治療を行って歯を残すよりも、抜歯してしまった方が将来的なリスクや不安を軽減できます。
親知らずを抜歯しない場合
親知らずがむし歯になった場合は抜歯するケースがほとんどですが、治療を行って残すケースも存在します。
上下の歯がしっかりと嚙み合っていて食事の際に機能している場合は、治療を行って残します。
また、歯列矯正や歯牙移植など、他の治療に親知らずを活用したい場合にも、残す方向で治療が行われるでしょう。
親知らずを残せるか否かは、むし歯の位置や進行度合いによって異なります。
歯を残すことを希望している方は、歯科医院で治療が可能か確認してもらってください。
親知らずのむし歯を予防する方法
むし歯になるリスクが高い親知らずは、発症しないように日頃から注意しておく必要があります。
具体的には、どのような方法で予防すれば良いのでしょうか。
最後に、むし歯を予防する方法をご紹介します。
丁寧にデンタルケアを行う
むし歯になりやすい親知らずは、より丁寧にデンタルケアを行う必要があります。
歯ブラシの毛先が届きにくい場合は、ヘッドが小さい歯ブラシを選択しましょう。
先端が尖っているタフトブラシを使用すると、一番奥にある親知らずでもブラッシングが行いやすくなります。
歯と歯の間や、歯と歯茎の間にも汚れや歯垢が溜まりやすいので、デンタルフロスや歯間ブラシも活用してこまめにケアを行ってください。
歯科医院で定期検診を受ける
丁寧にケアを行っているつもりでも、気付かないうちに汚れや歯垢が溜まってしまっていることがあります。
どの歯にもいえることですが、特に親知らずは、状態を目で見て確認することが難しい歯です。
むし歯になっていないか確認するためにも、歯科医院で定期検診を受けましょう。
歯科医院を受診すれば、むし歯だけでなく、歯周病のような他のトラブルの有無もチェックしてもらえます。
また、ブラッシングの指導も受けられるので、3~6ヵ月に1回を目安に受診してください。
親知らずに関するお悩みはティコニーデンタルオフィスへご相談ください
歯の中でも一番奥に位置する親知らずは、肉眼で確認することが難しく、問題が発生していても放置してしまいがちです。
放置すると悪化して全身疾患を引き起こす可能性があるので、むし歯の発症に気付いたら早急に歯科医院を受診しましょう。
むし歯の治療を希望する方は、ティコニーデンタルオフィスへご相談ください。
当院の院長が、患者様のご希望に合わせて最適な治療方法をご提案いたします。
むし歯治療にかかる費用を知りたい、治療の詳細について知りたいという方も、まずはお気軽にカウンセリングをご予約ください。
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