笑ったときに、上歯肉(上顎の歯茎)がはっきりと見える状態を「ガミースマイル」といいます。
ガミースマイルは愛嬌のある魅力的な笑顔ですが、人によってはコンプレックスに感じてしまうこともあります。
ガミースマイルは、治療によって治すことができるのでしょうか。
また、治療に際してどのようなリスクが想定されるのでしょうか。
今回は、歯科医院が行っているガミースマイルの治し方について解説します。
具体的な治療方法や治療後の注意点もご紹介しますので、コンプレックスを抱いているという方はぜひご一読ください。
ガミースマイルは自力で治せる?
基本的にガミースマイルを自力で治すことは難しいものの、子供であれば自然に治ることもあります。
まずは、ガミースマイルを自力で治せる可能性はあるのか、子供と大人の2つのパターンに分けて解説します。
子供の場合
子供のガミースマイルは、乳歯から永久歯への生え変わりを機に自然に改善するケースがあります。
偶発的なケースであり、必ずしも改善されるとは限らないので、ガミースマイルの兆候が見られる場合は小児歯科に相談してみると良いでしょう。
指しゃぶりが原因となってガミースマイルになっている場合も、癖が改善されることで目立たなくなる可能性があります。
指しゃぶりは歯並びが乱れる原因にもなるので、頻繁に行っている場合は、早い段階で改善を目指しましょう。
大人の場合
遺伝的な要因や癖を原因とするガミースマイルは、基本的に自力で改善することはできません。
筋肉や癖が原因である場合は、トレーニングを行ったり、癖を改善したりすることで改善できる可能性がありますが、確実な方法だとはいえません。
トレーニング方法を誤ると、かえってガミースマイルが悪化してしまうケースもあるので、歯科医院で治療を受けることをおすすめします。
特に、骨格や歯並び、歯茎の形状が原因である場合は自力で改善できないため、歯列矯正や外科手術などの専門的な治療が必要です。
ガミースマイルの主な治療方法
確かな方法でガミースマイルを治したいという場合には、歯科医院を頼る必要があります。
歯科医院が実際に行っているガミースマイルの治療方法について、詳しく解説します。
①歯列矯正
歯並びや嚙み合わせに原因がある場合は、「歯列矯正」が有効です。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類から、患者様の希望や口腔内の状態によって最適な方法を選択します。
歯列矯正を行うことで、前に突き出ている歯を後方に移動させ、噛み合わせの位置を元に戻すことが可能です。
ワイヤー矯正やマウスピース矯正のみで対応できない場合は、「アンカースクリュー(インプラント矯正)」で上顎の歯列を引き上げるケースもあります。
②歯冠長延長術
歯茎が上顎の歯に被さっている場合は、「歯冠長延長術」が有効です。
過剰な発達によって歯を覆っている歯茎を外科手術で切除するという方法で、術後には歯茎が見える範囲が狭くなり、ガミースマイルの改善が期待できます。
身体的な負担はあるものの、治療期間が短く、後戻りしにくいという点は大きなメリットだといえるでしょう。
後述する上唇粘膜切除術と併せて行うことで、さらに歯茎の露出を抑えられます。
また、セラミック矯正を併せて行えば、歯並びや歯の形状を整えることも可能です。
③上唇粘膜切除術
上唇が過剰に持ち上がることに原因がある場合は、「上唇粘膜切除術」が有効です。
歯茎との間の粘膜を切除し、縫合することで上唇が持ち上がらないようにするという方法で、笑ったときに歯茎が見える範囲を狭くする効果が期待できます。
歯冠長延長術や後述するボトックス注射と併せて行えば、さらに高い効果が期待できるでしょう。
外科手術が必要であるため身体的な負担があるものの、手術自体は短時間で完了する上に、1回の施術で効果を感じられるという点はメリットだといえるでしょう。
④ボツリヌストキシン(ボトックス)注射
上唇が過剰に持ち上がることに原因がある場合は、「ボツリヌストキシン(ボトックス)注射」も有効です。
ボツリヌストキシンで筋肉の働きを弱め、上唇の持ち上がりを抑えるという方法で、注射器が用いられることから身体的な負担は小さいといえます。
外科手術のようなリスクは少ないものの、効果は一時的であるため、6ヵ月に1回を目安に定期的に治療を受けなければなりません。
また、妊娠中や授乳中の女性は治療を受けることができないという点には、注意が必要です。
ガミースマイルの治療後の注意点
ガミースマイルの治療を受けると、どのようなリスクが想定されるのでしょうか。
実際に治療を受ける前に知っておきたい注意点をいくつかご紹介します。
歯茎に腫れ・痛みが出る可能性がある
治療にはいくつかの方法がありますが、外科手術を受けた場合は、術後に歯茎の腫れや痛みが出る可能性があります。
また、内出血が起こるケースもありますが、術後1~2週間程度で自然に治まるでしょう。
腫れや痛みが出ている期間は安静に過ごし、歯科医院から処方された鎮痛剤を忘れずに服用してください。
知覚過敏の症状が出る可能性がある
歯冠長延長術のように歯肉整形の治療を行うと、知覚過敏の症状が現れるケースがあります。
歯茎の位置が変わり、歯の根元が露出することで知覚過敏の症状が現れやすくなるのです。
歯にしみて痛みが我慢できない場合は、セラミックの被せ物をすると症状が抑えられるでしょう。
後戻りする可能性がある
ガミースマイルの治療に限られたことではありませんが、歯列矯正の治療やボトックス注射を受けた場合は、後戻りが起こる可能性があります。
適切なアフターケアや再治療を受けないと、治療を受ける前の状態に戻ってしまうケースがあるのです。
歯列矯正の治療が終わった後には、リテーナーと呼ばれる保定装置の着用を求められるので、歯科医院の指導に従って装着しましょう。
後戻りが起こっていないか確認するためにも、忘れずに定期検診を受けてください。
ガミースマイルの治療に関するQ&A
治し方についてはわかったものの、まだガミースマイルについて疑問が残っているという方もいるでしょう。
最後に、よくある質問をQ&A形式でご紹介します。
Q1.ガミースマイルは放置しても良い?
- ・外見にコンプレックスを抱く
- ・むし歯や歯周病を発症するリスクが高まる
- ・口臭が強くなる可能性がある
ガミースマイルは見た目の問題だと思われる方が多いですが、実はむし歯や歯周病、口臭の原因にもなります。
口が閉じにくいと口腔内が乾燥するため、細菌が繁殖しやすくなり、むし歯や歯周病を発症したり、口臭が強くなったりするのです。
見た目が気になるだけでなく、口が開閉しにくい、歯茎が乾燥しやすいという方は、治療を受けることを検討しましょう。
Q2.ガミースマイルの治療にはいくらかかる?
患者様の状態や歯科医院によって異なりますが、ガミースマイルの治療にかかる費用の目安は以下の通りです。
- ・歯列矯正:50~150万円程度
- ・歯冠長延長術:10~40万円程度
- ・上唇粘膜切除術: 15~30万円程度
- ・ボツリヌストキシン(ボトックス)注射 :1~5万円程度(1回)
治療費が高額であっても、治療実績があり、アフターケアが充実している歯科医院もたくさんあります。
治療をお願いする歯科医院を選ぶ際には、治療費だけでなく、歯科医師の実績やサポートの内容など、総合的に判断することが大切です。
Q3.ガミースマイルの治療に健康保険は適用される?
基本的に見た目を向上する目的で行われる治療には、健康保険が適用されません。
健康保険が適用されるのは、健康を維持するために必要な治療に限定されています。
ガミースマイルの治療は主に審美性を重視して行われるため、健康保険は適用されないのです。
噛み合わせの悪さや健康上の問題が原因でガミースマイルの治療を受ける場合は、稀に健康保険が適用されるケースもあります。
保険適用の可否が気になるという方は、歯科医院を受診して歯科医師へ相談してください。
ガミースマイルの治療はティコニーデンタルオフィスにお任せください
チャームポイントともいえるガミースマイルですが、人によってはコンプレックスに感じてしまうこともあります。
ガミースマイルのせいで日常生活や対人関係に支障をきたしているという方は、放置せずに適切な治療を受けることをおすすめします。
コンプレックスを抱えているという方は、ティコニーデンタルオフィスへご相談ください。
患者様の歯や歯茎の状態に合わせて、最適な治療方法をご提案いたします。
具体的な治療方法について知りたい、治療費について相談したいなど、まずはお気軽にカウンセリングをご予約ください。
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