奥歯の銀歯が気になる方へ
保険診療の場合、奥歯には基本的に金属の詰め物や被せ物、いわゆる「銀歯」が使われます。
見えにくい部位であるため、見た目は気にならないという方もおられますが、実はそれ以外にもいくつかのデメリットがあります。
銀歯のデメリット
割れにくいが、変形する
割れにくい一方、年月とともに溶け出しが進み、形が変わっていきます。せっかく整えた咬み合わせも乱れてしまいます。
汚れが付きやすい・落ちにくい
変形によって汚れが溜まりやすくなります。また金属には汚れやプラークが付着しやすく、落ちにくいため、虫歯・歯周病のリスクが高まります。
治療したところから再度虫歯になりやすい
隙間に溜まった汚れは、虫歯の再発のリスクを高めます。
歯茎の炎症・歯周病の原因
汚れたお口は、炎症を引き起こしやすくなります。歯周病の発症・悪化のリスクも高まります。
金属がお口の中に溶けだし、アレルギーの原因に
唾液によって金属イオンが溶け出し、金属アレルギーを引き起こすことがあります。
その銀歯、アマルガムではありませんか?
こんな症状はありませんか?
- 口内炎や皮膚の湿疹がなかなか治らない
- 金属の詰め物が黒っぽくなってきた
- 手のひら、足の裏などに湿疹ができている
- 原因不明の頭痛、めまいがある
お口の中の金属が引き起こすアレルギーについて
身に着けた金属だけでなく、お口の中に使用した金属の詰め物・被せ物も、金属アレルギーを引き起こす原因になります。 金属アレルギーの症状には、皮膚や粘膜の異常、原因不明の頭痛やめまい、イライラ、不眠などが挙げられます。
アマルガムとは?
金属の中でも水銀を含む「アマルガム」という材料は、アレルギーのリスクが特に高いことが指摘されています。現在はほとんど使用されていないものの、1970~80年代に金属の詰め物の治療を受けた方は、アマルガムが使用されている可能性が高いと言えます。
金属を使わない治療(メタルフリー治療)について
金属アレルギーなどの身体への悪影響を回避するためには、セラミック等の非金属材料を用いた詰め物・被せ物の治療「メタルフリー治療」を選択する必要があります。 詰め物・被せ物をセラミックに交換することも可能ですので、まずは一度ご相談ください。
銀歯に対する治療法
コンポジットレジンを使った治療
金属を外し、白いレジンを詰める方法です。
メリット
- 少ない回数(通常1回)で治療が終わる
- 歯を削る量が少ない
デメリット
- 大きな穴には使用できない
- 強い力のかかる奥歯には向かない
セラミック治療
金属を外し、白い陶製の材料、セラミックの詰め物・被せ物を取り付ける方法です。
メリット
- 天然歯に近い美しさが再現できる
- 着色、劣化しにくい
- 身体に優しい
- プラークが付着しにくい
- 精密に作ることができる
デメリット
- 費用が高額
- 強い力がかかって割れることがある
※割れにくいジルコニアセラミックでの対応も可能です。
奥歯の銀歯が気になる・Q&A
奥歯の銀歯が取れました。どうすればよいですか?
再度接着できることもありますが、劣化している場合には、作り直しをおすすめします。いずれにせよ、取れたものを保管し、できるだけ早く受診してください。
銀歯をセラミックに替えた場合、どれくらい持ちますか?
残存歯の状態やセルフケア、定期検診の状況にもよりますが、平均して8~10年ほど使用できます。中には、20年以上快適に使用される方もおられます。
銀歯をセラミックに替えたら治療は終わりですか?
健康なお口でさえそうであるように、セラミック治療を受けたお口も定期検診でのチェック、クリーニングが欠かせません。きれいになったお口を維持するため、ぜひとも定期検診をおすすめします。
セラミックは虫歯にならないと聞きました。
セラミックは接着性の高い材料ですが、やはり天然歯との境目にはプラークが付着します。放置していると当然、虫歯になります。
金属と比べた場合「プラークが付着しにくい」「虫歯になりにくい」というのは本当です。
銀歯を白い歯に替えたいが、費用が心配です。
当院では、費用も考慮して、患者様にとってのベストの選択をしていただきたいと考えております。
患者様の「譲れない点」「妥協できる点」をお伺いし、一人一人に合ったプランをご提案いたしますので、まずはご相談ください。
なお当院は、自費診療のお支払いにクレジットカード、PayPayをご利用いただけます。