歯の表面が一部、周囲の歯よりも明らかに斑点上に白くなっている場合、それはホワイトスポットと呼ばれます。
ホワイトスポットは結構目立ってしまうため、特に前歯にできているケースでは気になってコンプレックスの原因になることもあります。
ホワイトスポットができる原因とは何なのか、また治療法にはどのようなものがあるか、ご紹介しております。
歯のホワイトスポットの原因
歯のホワイトスポットの原因として主に2つのことが考えられています。
初期虫歯
虫歯というと黒くて穴が空いている、というようなイメージがあるかもしれませんが、虫歯の出来始めというのは、表面が白く濁るケースが多くみられます。
虫歯菌が出す酸によって歯の表面のミネラル成分が抜け出すと、表面のツヤがなくなり、白く濁ります。
エナメル質形成不全
もう一つの原因として、エナメル質形成不全というものがあります。これは、歯のエナメル質がうまく形成されていない状態です。歯の一部が白っぽくなるケースの他に、茶色や黄色っぽく変色してしまうこともあります。
原因として、生後1年くらいの頃に発疹が出る病気にかかった、熱性の病気にかかった、もしくはそのくらいの時期に抗生剤の薬を飲んだ影響、というようなことが考えられています。
歯のホワイトスポットの治療法
歯磨きの徹底、フッ素塗布
これは、初期う蝕の場合の治療法です。
初期虫歯は「虫歯」というように呼ばれますが、まだ本格的な虫歯にはなっていません。
ダイレクトボンディング
初期虫歯が深層にまで及んでいて、再石灰化されても白さがそのまま残ってしまっている場合、もしくは、エナメル質形成不全のような白さが変わらないケースでは、歯にとって悪影響はなくても、患者さんが見た目を気にしてしまう場合はよくあります。
このようなケースでは、白くなった部分を削って、歯と同じ色のプラスチックを詰める「ダイレクトボンディング法」で簡単に歯の色の悩みを解決することができます。
症例①
before
after
①治療名 | ダイレクトボンディング |
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②治療期間 | 3日 |
③治療回数 | 3回 |
④リスク・副作用 | なし |
⑤料金 | ・ダイレクトボンディング classⅠ 27,500円×3本 ・ダイレクトボンディング classⅡ 55,000円×2本 |
症例②
before
after
①治療名 | 歯間離開に対する ダイレクトボンディング |
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②治療期間 | 1日 |
③治療回数 | 1回 |
④リスク・副作用 | 治療した部位での食事注意 (硬いものなど) |
⑤料金 | 110,000円 |
ラミネートベニア
ホワイトスポットの範囲が広い場合には、歯の表面を薄く全体的に削って、付け爪のようにセラミックを貼り付ける「ラミネートベニア法」で見た目を改善することができます。